疑惑のクリップ

「あーーッ! やっぱり犯人は先生だったんですね!! 物を粗末にしてはダメじゃないですか!! この前もやりましたよね!!」

私のデスク上に、湾曲部を伸ばされて使い物にならなくなったクリップがあるのを見つけたスタッフが、激しく詰め寄ってきました。
 

「待て待て待て待て。 先ず一つ目、『やっぱり』というのは心外だ。 そして二つ目、これはレターオープナー(封筒の縁に沿って走らせ、封を切る文具)の紙詰まりを取るために作った即席の“道具”だ。 意味もなく貴重なクリップを潰したわけじゃない。」
 

「・・そーですか? ま、そういう事なら、今回は大目に見ることにします。」


ということで、特別に許して頂いた私は今日、53回目の誕生日を迎えました。
ウジウジとクリップをこね回して、ストレスを発散するような“ちっちゃい男”に見られないように、己を磨いていく所存です。

 


写真はスタッフ一同から頂いたお酒 (日本酒も大好物です)