電車内で

昨日、とある忘年会に出席するため、JR天竜川駅から電車で浜松駅に向かいました。
年の瀬、週末の夕方であったため、電車内はそこそこの混み具合でしたが、なんとか立ち位置を確保することができました。
吊り革につかまり、走り始めた車両の心地よい揺れに身を任せていると、前に座っている少年の視線に気づきました。小学校低学年とおぼしき彼は、僕の顔をジーっと見つめ、何かを言いたそうな表情をしています。

(・・・あれ-?誰だ?・・・小学生に知り合いはいないはずだが・・・患者さんではないし・・・)

念のため隣に座っている父親らしき男性の顔も確認しましたが、見覚えがありません。
ちょっと困惑しながら少年のまなざしに耐えていると、突然、少年が立ち上がり

「おじさんっ! どうぞ座って下さい!」

・・・・

(エーーーーーーーーーーッ!!??)

47年間。正直、他人に座席を譲った記憶はほとんどありません。しかし、まさか自分が席を譲られる日が来ようとは・・・(少年よ、俺はそんなに弱々しく見えたか?)

「・・・ありがとう、坊や。で、でも大丈夫だよ。座ってなさい。」

全然、大丈夫ではありません。
明日からは、ちゃんと背筋を伸ばそっと!

 

写真はJR天竜川駅
このネタを書くため、わざわざ撮ってきました