当クリニックの近所に牛丼の吉野家があります。昼飯時はいつも混雑するその店で、私も月に2~3度昼食をとります。
吉野家といえば、たとえ食い逃げされようとも代金後払いにこだわる、というのが有名ですが、私にはもう一つ感心する点があります。
それは、「きっちり、注文した順番通りに、牛丼が提供される」ということです。
この“ルール”はお持ち帰り弁当にまで適応されるため、たとえば直前にお持ち帰り弁当5人前なんかを注文した客がいたりすると、店員が5つの弁当をこしらえるのを、ジーッと辛抱強く眺めるはめになります。しかし、それに対して不平をいう客を見たことがありません。
東日本大震災の被災地でも、我欲に惑わされずに礼節を保つ日本人の姿が、海外メディアから賞賛を浴びましたが、このあたりの我慢強さが、日本人の日本人たる所以なのでしょう。
なじみ客の集う普通の店なら、「ちょっと融通を利かせて、1人前くらい先に出せよ!」 ということになるのでしょうが・・・そこは多種多様な客がうごめくファーストフード店。しかも実働部隊がバイト君となると、「マニュアル原理主義」になるのは致し方ない所です。
そして、そういったことを全て踏まえて、耐え難きを耐えられるのが日本人の美徳なのです。
牛丼並盛り1杯(プラスお新香と玉子で500円)で、毎回気持ちいい思いにさせて頂いています。
というわけで、いつもの吉野家へ写真を撮りに行ったら・・・・まさかの店じまい(3/31をもって閉店したとのこと) 食い逃げが多かったのかしらん? ガンバレ吉野家! ガンバレ日本!