日曜日の朝、「すき家」で朝食を摂っていた時の話です。
隣の男性客「えーーと、鮭朝食!」
店員「あ、すみません。今、鮭を切らしちゃってるんです」
客「・・・じゃあ、帰るッ!」
私「エーーッ?!!!」
その客とほぼ入れ違いに入店してきた別の男性、席に着くなり
「鮭朝食ッ!」
「すみません。鮭を切らしてまして・・・」
「はッ? じゃ、いいッ!」
大股で、店を出ていきました。
私「エーーーーーッ?!!!」
鮭朝食じゃなきゃダメなの!? しかも二人連続で!!
確かに、「鮭朝食」は美味しい。単品で220円もするだけあって、ここの鮭はレトルトとは思えないクオリティーの高さで、私も大好きです。
しかし、定番の「まぜのっけごはん朝食」や「納豆朝食」も充分美味しいし、グランドメニューの牛丼やカレーだって注文可能だし、魚が好きなら「塩さば朝食」だってあるのに・・・
そこまで「鮭朝食」にこだわるとは!
まあ、二人目の客に関しては、ある程度理解出来ます。
彼はたぶん、ここへの道すがら、「鮭朝食!鮭朝食!」と何度も念じてきたのでしょう。 おそらく20年以上、朝は“鮭”、昼は“麺類”、夜は“缶ビール2本”と自分で決めたルールをキッチリ守ってきた実直な男なのだと思います。 信念を曲げず、迷うことなく席を立った彼は、数百メートル先の「松屋」へ“鮭”を求めて車を進めたことでしょう。
解せないのは、一人目の客です。
実は彼、私とほぼ同時に入店し、「納豆朝食を豚汁に変更して牛小鉢追加」をメニュー・ノールック法で注文した私に一切気を留めることなく、じっくりとメニューを眺めていたおじさんです。およそ2-3分は思案していたでしょうか、おもむろに呼び鈴を押し、端末片手に駆けつけた店員さんに放った言葉が、前述の「えーーと、鮭朝食!」でした。
明らかに、少なくとも当初から“鮭”を目当てに来たわけではないはずです。牛丼屋に鮭関連メニューがあることすら知らなかった可能性もあります。そんな彼が、数ある魅力的なメニューの中から、鮭朝食をチョイスしたセンスは認めましょう。ただ、いざそれが売り切れと知った途端、「じゃあ帰る!」っていうのは、どうなの? どういう精神状態なの?
メニューを吟味していた数分の間に、
鮭朝食、なんか旨そう!
鮭朝食、たまんなく喰いてーー!
鮭朝食、喰わなきゃ大変なことになるかもしれない!
俺は、鮭朝食を喰うために生まれてきたんだ!
鮭朝食以外、なんにもいらねー!
鮭こそ全てだーー! Shake is everything!
そんな感じで、鮭の神様が舞い降りてしまったのでしょうか?
・・・恐るべし、鮭朝食!
来週あたり、頂戴いたしたく、参上つかまつります。