若葉マーク

先日、自宅近所に出来たある飲食店に行きました。料理の味に特に不満はなかったのですが、ちょっと「えっ??」と思ったことがありました。それは、接客係のネームプレートに若葉マークが添えられていたことです。


若葉マークとは、免許取得後間もない初心運転者が自動車に貼り付けるマーク、「初心者なので、ちょっとイライラさせてしまうけど、怒らないでね」というあれです。これは、自動車道路が公道という、だれでも無料で利用できる場所であるからこそ、合理性のあるシステムだと思っています。

一方、飲食店というのは立派なサービス業です。我々は、予約時の電話対応から領収書のデザインに至るまでのトータルなサービスに代金を払っているのです。接客というのはそのサービスの中でも料理の質と並んで重要なパートを占めます。券売機&セルフサービスという、接客を放棄した店もありますが、そういった所は、浮いた人件費を価格や食材に反映させているという前提でみれば、あながち“接客”をないがしろにしているとは言えません。

しかし、接客係をおき、そのサービスに対価を強いておきながら、担当者に若葉マークを付けさせるというのは、どういう感覚なのでしょうか?
初心者に接客をさせるなとは言いません。いやむしろ「今日が初仕事なんですー」という初々しい接客係に出会えるのは幸運でさえあると思います。万一不手際があったら、本人なり、店長なりがそれなりの詫びを入れてくれれば、微笑ましい出来事ですむことなのです。
それを、「不作法、御免!」とばかりに若葉マークをひけらかし「なんかあっても、文句言うなよ。こちとら初心者様なんだから!!」というのは如何なものなのでしょうか?

若葉マークのある店は、ちょっと敬遠したくなります。

 

写真は、まんまの若葉マーク